「仲介」とは、不動産会社にご自宅の売却を依頼し、市場で幅広く買主様を探す売却の方法です。相場に近い価格で売れやすいのが仲介の特徴。ただし購入希望者を探すところから始めるため、売れるまでの期間が長くなる可能性もあります。なお一般的に不動産会社が提示する査定価格は、「おおむね3ヶ月で売却できるであろう価格」とされています。 仲介の最大のメリットは、買取と比べ高い価格で売却が可能だということです。納得できる価格での売却を目指し、時間をかけて条件のよい購入希望者の登場を待つことができるのです。ただし、それを待ち過ぎると「売れ残り感」が出てしまい、結果的により安く売らなければいけないこともあるので十分注意しましょう。
「買取」では、不動産会社が買主となり、物件を直接買取ります。買取価格は査定価格の6~7割と言われていますので、「高く売りたい」という方には不向きな売却方法です。しかし以下のようなメリットもあります。 価格査定から契約までの流れがスピーディで、すぐに現金化が可能。話がまとまれば確実に売れる安心感も得られます。また、広告活動を一切行わないため、周りに知られずに売却することができます。さらに、ローン特約(※1)によって一旦結んだ契約が白紙解除される心配もありません。その他、仲介手数料や瑕疵担保責任(※2)が不要というメリットもあります。
※1:買主の住宅ローン借入れが金融機関から承認されなかった場合に、売買契約を白紙解除する特約。一般消費者が買主のときにはこの特約を付けることが一般的。 ※2:瑕疵担保責任とは、物件の引渡し後に隠れた欠陥、不具合などが発見された際、売主がその責任を負うというもの。しかし買取ではプロである不動産会社が買主となるため、瑕疵担保責任が免責となります。
「任意売却」とは、不動産を売却しても借入しているローンが完済できずに残ってしまう状況で、債務者(売主)と債権者(金融機関)の間に仲介者(主に不動産会社)が入り、不動産を競売にかけずに債務者・債権者・買主の納得のいく価格で売却を成立させることです。 住宅ローンの支払いが困難になった場合、金融機関は抵当権に従い不動産を差押え、競売にかけ換金します。しかし競売の場合、市場価格より2~3割低い価格になることが多いようです。また、いくらで落札されるかは競売開札日までわかりません。そこで仲介者が債務者と債権者の間に入り、両者に満足のいく価格(競売よりは高い価格)で売買を成立させるのです。 ちなみに、ローン滞納者の不動産売却がつまり任意売却だと認識されている方が多いようですが、相続や贈与、代物弁済、競売以外は、売主の意思(任意)での売却となりますので、世の中の不動産取引のほとんどが任意売却ということになります。
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